筆記具の役割とそれを収めるペンケースについて
インターネット、PC・タブレット・スマホ、AI・検索エンジン等のコンピュータ環境が拡充を続け、通常文書・作図・各種資料等の作成に筆記具の出番はほぼありません。今後もデジタル化は更に進み、筆記具の需要もこれに伴って減少傾向が更に続くものと思われます。これは現実ですし、この部分に疑問を持つ方は少ないと思います。ただし、この様な時代が進んでいく中にあっても、デジタル化はコンピュータ環境が”100″、筆記が”0″を意味する訳でも、その必要性がある訳でもないと思います。
人にとっての筆記具には即時性と情緒性の面でコンピュータにない利点が存在するからです。
サインの真贋用途の様に実務的に残るものもあれば、発想を主軸とした、(意識を余計な方向に向けないで済む)純粋な思考の自由が必要な用務においても筆記具は必須ではないでしょうか。
各種芸術家は勿論の事、現在筆記具を必要としない大多数のビジネスマンの中にあって、オフィスの中にも依然筆記具を使用する方々がいます。
例えば事業計画や新規事業を草案したり、新製品を考案したり、事業等の展開計画を縦・横・奥行軸以外の要素軸を加えて繋がりを頭の中で試行・認知・深耕しながら発想の有効性を具体化していく過程では、コンピュータインタフェースに縛られない即時性と柔軟性がセットになった筆記が役立ちます。これは寝起きに夢の内容を記録するくらい、よそ見をしない思考の集中が必要です。
こういった速さは、CPUやオンライン上に存在する優秀なAI経由で答を出すスピードよりもはるかに速く、優柔不断で、連続的に、(そしてひょっとすると楽しく)進められていくものです。ですから、筆記具は各種のITツールに侵犯される事のない道具だと考えています。
旧知の筆記具は、丁度現代ユーザーがPC・タブレット・スマホにそれぞれの用途分けを見出すのと同様に、コンピュータ環境を使いこなす深度に応じて用途の有効性を見直していく機会が個々人に段階的に訪れるのではないでしょうか。
その様な時代背景の中にあって、今後の筆記具は大切な道具として再認識され続け、特別な道具になり続けます。
Adjustable pencase(アジャスタブル・ペンケース)はそんな筆記具を扱う方々の所作にさりげなく特別感と、従来よりもほんの少しですが便利な機能(道具の長さを選ばない・取出しやすい)を提供できればと思っています。