Creator

Kazutaka WATANABE

1964年12月26日 横浜生まれ

創意工夫好き。
フランス好き。

略歴

1984〜1993年 (飲食業界)
シェフバーテンダー、バー店舗経営、フランス料理店ソムリエ・総支配人、大型ブラッスリー店長代理など

1993〜2020年 (IT業界)
ITサービス会社 取締役
主な執行業務は重要顧客づくり、教育、IBM受託事業責任者など
特にIBM保守部門では約5年間にわたり業務パフォーマンスを国内NO.1に維持・運営、他PMとして約150件のプロジェクトを責任処理

大手IT企業 シニアスペシャリスト、マネージャー
RFID(※)事業、事業戦略、教育などを担当
特にRFIDには事業立上げ前から関与、製造業中心に自動認識技術を用いた工程改善コンサルタントとして活躍
2012年 (一社)日本自動認識システム協会(JAISA) RFID専門技術者に認定
自動認識技術分野にて関連特許2件取得
2018年度 JAISA主催 自動認識システム大賞に入選

※ RFID : Radio Frequency IDentifierの略。アンテナの付いたICチップを電波で読み取る仕組みの総称

2020年〜 クリエイター
2020年2月 INSPIThink 開業。小学生からライフテーマになっている創意工夫を活かしたオリジナルプロダクツの設計・製造・販売をスタート
2021年9月 Luxembourg Art Prize(ルクセンブルク公国の国際芸術賞)へ創意工夫を盛り込んだテキスタイル作品を応募、芸術功労証書授与
2023年   Adobe公式 Adobe Express アンバサダー

私の原点

小学生の頃、私達家族は当時東京都国立市にあった3階建てのマンションの3階に住んでいました。
たしか昭和47(1972)年、小学3年生だったある木枯らしの吹く初冬の事です。私は部屋にいて、母はベランダで洗濯物を干していました。
あいにくその日の風はとても強く、ベランダのひもにハンガーで吊るしたはずの洗濯物は少しすると全て下に落ちてしまっていました。
「やだ、洗いなおさなきゃ」
と言う母の声に気付き、ベランダの方に行くと、コンクリートの床に落ちて汚れてしまった洗濯物を母が拾い上げていました。
私は試しにもう一度ハンガーの洗濯物をひもにかけてみます。すると目まぐるしく風に振り回されてあっという間に床に落ちてしまいました。

私は母が困っている事に触発されて、なんとかしなきゃという思いから、部屋に戻ってハンガーの”?”の字に曲がったフック部の形を見つめ、どんな形なら引っかけやすく、風で落ちないかを考えました。
何日か試行錯誤しながら、最終的にパックマンの様な形状のフックに落ち着きました。丸い形の一部が”く”の字に凹んでいて、一番奥は繋がっていません。洗濯物を干す時はこのパックマンの口の奥にひもを押しつけると、パチンとひもが輪の中に入ります。ひもは入る時は簡単に入りますが、逆行させる時は人の手が必要で風が外す事は出来ません。

このアイディアは小3の私が形にするには難しかったのですが、絵と説明文で出来た原稿を書いて、当時愛読書だった雑誌”子供の科学”の”ぼくの発明きみの工夫”というコーナーに送ってみる事にしました。

数ヶ月後のある日、母に買ってもらった子供の科学を手にして、ペラペラとページをめくり好きなコーナーから中身をながめていました。”ぼくの発明きみの工夫”も見つけて順番に発明を見ていきます。
最後の方に進んでいくと、すぐに目が釘付けになってしまいました。じーっと見つめます。
そこには私の考えたハンガーが間違いなく、載っていました。絵は直筆のそのまま、説明はわかりやすく上手に編集してくれています。コメントは構造を褒めてくれていて、荷札など色々な所に応用出来ますね、と語りかけてくれています。そして佳作が与えられていました。
その時のページをめくって現れた小さな記事の衝撃は私にとって、とてもとても大きくて、これまで忘れる事のない感動体験になりました。
後日、小3の私に賞の記念としてスイス製のノギスが送られてきました。見た事もないとてもカッコいいノギスは今でも私の宝物です。

以降、創意工夫は私のライフワークとなりました。
数は決して多くありませんが、これまでに特許も発明者として3回とりました。
今はサラリーマンを卒業して数十年ぶりに、そしてようやく小学生だったあの時の気持ちにもどり、自由に創作活動をしています。
個人事業主としてスタートし、名付けた屋号INSPIThinkのロゴの”T”は、そんな私の忘れられない思い出のアイコンであるノギスをモチーフにしています。