Luxembourg Art Prize(ルクセンブルグ・アート・プライズ)は、ルクセンブルク公国のPinacothèque(ピナコテーク美術館、代表 Hervé Lancelin(エルヴェ・ランスラン氏))が主催する国際芸術賞です。
コロナ禍である現在は多くの地球人が試練を受け、様々な苦難を身をもって体験しています。そんな時代に思いを込めるべき事は何か、大切にすべき事は何なのかを改めて考える機会が個々に訪れており、ひとつのメッセージとして残したいと思い、本作品を製作しました。
無駄は文化、文化は心のガス抜き
無駄を省く、効率的に、人がどう見るか
そんな事は忘れて、感性を最優先に自分だけの何かを耕してみよう
楽しく没頭する遠かった時間が甦る
それは忘れていた豊かさの源泉
文化は心のエネルギー
ペンを持とう、道具を持とう
描いてみよう、つくってみよう
どこに住んでも構わない
あなたの手の中にそれがある限り
作品名 : 流 浪 ( RU RO )
サイズ : W1808mm×T1350mm
作品を構成する機能・素材
(左)ボタンの位置を変える事によって収納の深さを3段階に調節出来て、入れた物の長さに関わらず取り出しやすくしたポケットです。おとなりは少し幅の大きな物が入ります。
(中央)びんや缶など大きな物が収納出来る取り外し可能なポケットです。背の低い物でも中のベルトを引くと顔を出してくれます。
(右)底のボタンを外して長い物でも収納出来るポケットです。
素材は丈夫な帆布、ボタンは黒蝶貝を使用しています。
作者のアートに対する考え方
人が意識だけの存在であるならば、知り得る事の出来る様々な苦しみや喜びは得難いものになるのではないでしょうか。なぜなら私たちは物理的に奇跡の制約が施された世界に存在していると思うからです。
アートはその様なたいへん厄介な世界を基にした、不自由を克服する楽しみのひとつと考えています。
私のアートは、不自由な何かを少しだけ便利にする創意工夫が基になっています。
小学生の時に、母が困っている姿を見て、小さな発明をしました。それは初めての創意工夫でした。以来、創意工夫は私のライフワークとなっています。
日頃、創意工夫を基にしたアイディアプロダクツを創出する立場から、今回はアートを手がけてみましたが、作品である ” 流浪 ” が多くの方々の目に触れ、私の原点・大切に思っている事・視点・ワイフワークなどを知っていただくきっかけになれば嬉しく思います。